【競馬格言検証】長距離は騎手で買え!
こんにちは!府中競馬研究所の所長、ファフナー川原です。
今回は、競馬の格言にあります「長距離は騎手で買え」という格言の考察を行いたいと思います。
格言によりますと、長距離の場合、折り合い・タイミング・ペースなどの騎手の技量がレース結果にかなり影響を及ぼすので、馬を見るのではなく、騎手を見て買えということのようです。
一見、もっともらしい格言ですが、果たしてその信ぴょう性はいかがなものかを、
過去データを基に検証して参りたいと思います。
騎手の優劣は?
ひとつ疑問におもったのが、騎手の優劣を考える際に
A 長距離が上手い騎手
B 全体的に成績が良い騎手
どちらを優先すべきなのでしょうか。
もしくは、A=B すなわち 全体的に成績が良い騎手は、長距離が強い ということでしょうか。
長距離では騎手の技量がかなり影響を与えるのであれば、成績が良い騎手は、長距離はもっと成績が良いとも考えられますね。
ということで、まずは、A=B が真であるかを検証してみましょう。
2019年から2017年の3年間の騎手の成績(中央)を見てみましょう。
順位 | 騎手名 | 着別度数 | 賞金 |
1位 | クリストフ・ルメール | 578-396-282-975/2231 | 120億 |
2位 | ミルコ・デムーロ | 415-290-240-936/1881 | 92億 |
3位 | 川田将雅(かわだゆうが) | 336-297-219-886/1738 | 78億 |
以上が賞金獲得順の上位3名です。ルメール騎手が、頭一つ抜けた成績ですね。
続いては、その3年間から更に3000m以上に絞って見てみましょう。
順位 | 騎手名 | 着別度数 | 賞金 |
1位 | クリストフ・ルメール | 4-0-1-4/9 | 4.1億 |
2位 | 武豊 | 2-1-2-3/8 | 3.4億 |
3位 | 岩田康誠(いわたやすなり) | 3-0-0-8/11 | 3.0億 |
ルメール騎手以外は、入れ替わっておりますね。
つまりA=Bは偽
長距離の上手さと全体の上手さは一致しないということです。
この結果から既に、この格言の信ぴょう性は薄そうに感じてしまいます。
しかし、この格言の「騎手を見る」というのは、「長距離が得意な騎手を見る」ということとしましょう。
騎手だけ見て買うと?
上位3名が3000m以上のレースに出る場合、黙って単勝100円だけ買うとどうなるか
を見てみたいと思います。
騎手名 | レース数 | 勝利数 | 購入金額 | 払戻額 | 回収率 |
ルメール | 9 | 4 | 900円 | 2,106円 | 234% |
武豊 | 8 | 2 | 800円 | 864円 | 108% |
岩田 | 11 | 3 | 1,100円 | 1,320円 | 120% |
合計 | 28 | 9 | 2,800円 | 4,290円 | 153% |
約1.5倍の回収率という結果になりました!
特にルメール騎手が回収率もいいですから、黙ってルメール騎手を買えばいいと言うことですね!
ルメール騎手の成績を距離別で見てみる
距離 | 勝率 | 回収率 |
1000m~1300m | 21.3% | 66% |
1400m~1600m | 26.3% | 80% |
1700m~2000m | 26.7% | 75% |
2100m~2400m | 25.1% | 67% |
2500m~ | 35.8% | 166% |
驚きました!まさに格言通りの結果となってますね。ルメール騎手の2500m~を買えば
回収率は166%となっております。
勝率もグンっと上がってますね。
2500m以上の時は、黙ってルメール騎手を買いましょう!
結論
「長距離は騎手を見て買え」は信ぴょう性の高い格言ということが分かりました!
しかし、府中競馬研究所の新格言としましては、
「長距離は騎手を見て買え」
「長距離はルメール騎手を買え」
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません