【競馬格言検証】長距離は騎手で買え!

2020年6月16日

こんにちは!府中競馬研究所の所長、ファフナー川原です。

今回は、競馬の格言にあります「長距離は騎手で買え」という格言の考察を行いたいと思います。

格言によりますと、長距離の場合、折り合い・タイミング・ペースなどの騎手の技量がレース結果にかなり影響を及ぼすので、馬を見るのではなく、騎手を見て買えということのようです。

一見、もっともらしい格言ですが、果たしてその信ぴょう性はいかがなものかを、

過去データを基に検証して参りたいと思います。

騎手の優劣は?

ひとつ疑問におもったのが、騎手の優劣を考える際に

A 長距離が上手い騎手

B 全体的に成績が良い騎手

どちらを優先すべきなのでしょうか。

もしくは、A=B すなわち 全体的に成績が良い騎手は、長距離が強い ということでしょうか。

長距離では騎手の技量がかなり影響を与えるのであれば、成績が良い騎手は、長距離はもっと成績が良いとも考えられますね。

ということで、まずは、A=B が真であるかを検証してみましょう。

2019年から2017年の3年間の騎手の成績(中央)を見てみましょう。

順位騎手名着別度数賞金
1位クリストフ・ルメール578-396-282-975/2231120億
2位ミルコ・デムーロ415-290-240-936/188192億
3位川田将雅(かわだゆうが)336-297-219-886/173878億
騎手獲得賞金 2019-2017年

以上が賞金獲得順の上位3名です。ルメール騎手が、頭一つ抜けた成績ですね。

続いては、その3年間から更に3000m以上に絞って見てみましょう。

順位騎手名着別度数賞金
1位クリストフ・ルメール4-0-1-4/94.1億
2位武豊2-1-2-3/83.4億
3位岩田康誠(いわたやすなり)3-0-0-8/113.0億
騎手獲得賞金(3000m以上) 2019-2017年

ルメール騎手以外は、入れ替わっておりますね。

つまりA=Bは偽

長距離の上手さと全体の上手さは一致しないということです。

この結果から既に、この格言の信ぴょう性は薄そうに感じてしまいます。

しかし、この格言の「騎手を見る」というのは、「長距離が得意な騎手を見る」ということとしましょう。

騎手だけ見て買うと?

上位3名が3000m以上のレースに出る場合、黙って単勝100円だけ買うとどうなるか

を見てみたいと思います。

騎手名レース数勝利数購入金額払戻額回収率
ルメール94900円2,106円234%
武豊82800円864円108%
岩田1131,100円1,320円120%
合計2892,800円4,290円153%

約1.5倍の回収率という結果になりました!

特にルメール騎手が回収率もいいですから、黙ってルメール騎手を買えばいいと言うことですね!

ルメール騎手の成績を距離別で見てみる

距離勝率回収率
1000m~1300m21.3%66%
1400m~1600m26.3%80%
1700m~2000m26.7%75%
2100m~2400m25.1%67%
2500m~35.8%166%
ルメール騎手 2019-2017年

驚きました!まさに格言通りの結果となってますね。ルメール騎手の2500m~を買えば

回収率は166%となっております。

勝率もグンっと上がってますね。

2500m以上の時は、黙ってルメール騎手を買いましょう!

結論

「長距離は騎手を見て買え」は信ぴょう性の高い格言ということが分かりました!

しかし、府中競馬研究所の新格言としましては、

「長距離は騎手を見て買え」

「長距離はルメール騎手を買え」